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雲取山、飛龍山、シャクナゲに萌える 1

2011年6月14日 1日目
丹波天平 ~ 三条の湯 ~ 雲取山避難小屋 ~ 雲取山

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6時50分、丹波小学校の裏門を入口に使わせて頂く。雲取山到着見込みは15時。サオウラ峠へのルートもあるが、今日はこちらを。丹波天平が気になる。寄らずにはいられない。

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いつものように静かだ。地面には落ち葉で埋め尽くされ、いつも秋色のままだ。

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今日はまだ見せてくれた事のない、いい顔に出会えるのではと。

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「作業中につき注意」の札。歩みを進めると樹を切ったあの匂いに満ちていた。そして大量に切り倒されていた。間伐とは言い難い。どうした事だ。

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サヲウラ峠手前できれいに縦列した男達の頭が4つ見えた。背負っ籠にはチェーンソーも見えた。仕事人達だ。

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9時30分、サヲウラ峠に到着。祠に手を合わせる。ひとり女性が腰掛けて地図を広げていた。「おはようございます。」30代半ばというところか。巷の山ガール的ではなく、落ち着いた淡いブルー系でまとめていた。

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同じ雲取山を目指すのだろうか。いや、雲取山目当てならここは歩かないだろう。三条の湯か飛龍ピストンというところだろうか。声を掛けるべきか否か。しかし、「構うな…」オーラを放っていたので、退散する。

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11月に道を塞いでいた倒木は4月には撤去され、あの地震で崩れていた斜面は、過剰に整備された道が出来あがっていた。11月の色鮮やかな落ち葉の絨毯、4月には彩りが乏しかったが、今回は点々と現れるミツバツツジの散った花びらの山。
ガンバ谷を横切り、権現谷で足を止める。この灰色の空の下はヤケに不気味だった。ここで一休み。ぶどうぱんを齧る。昼メシには少しばかり時間は早いが、腹が減る前に摂ること。この先、足を止める場所がないこと。避難小屋に着いたら、湯を沸かして天ぷらそばを食べたいこと。
やはり居心地が悪い。早く出て行けと言わんばかりだ。食べ終えると逃げるように立ち去った。

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11月、秋の情景に佇むはずが、予想外の早い初雪に見舞われ、雲取山を断念。三条の湯で幕営。翌日の飛龍山は更なる大量の雪で、生きた心地がしなかった。
4月、もう雪は残ってません。その情報を元に準備してやって来た。凍結はあるかもしれない。念のためスパイクを持った。しかし、出発した夜に雪山に戻っていた。過剰だったはずの装備はすべて必要なものになった。飛竜、禿岩を断念、来た道を引き返した。
そして今日、またやって来た。どうも最近天気に恵まれない。晴れ男のはずなのだが。今日はともかく明日だ。明日晴れてくれればいい。しかし、小雨が落ちて来た。雨支度をするか。ザックカバーだけ纏った。

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鳥たちの会話が響き渡る。湿った空気のせいか、艶っぽく、心地良い。

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14時15分、三条ダルミ。明日歩く飛龍への道との合流。そして雲取山へ、三峰への分岐でもある交差点だ。ここで展望が楽しめるはず。しかし霧に包まれ、それは無い。
明日のルート、隣になる飛竜に繋がる道に人の気配があった。逆まわりで同じように雲取山を目指し、避難小屋を共有するのだろうか。
顔を向ける。そこにいたのは馬、いや馬の様な大きな鹿だった。お互い驚き硬直し、暫し見つめ合う。
チャンスだ。夕陽のガンマンの如く腰からカメラを引き抜く。同時にリボルバーのハンマーを起こすようにパワーボタンをオンにした。しかし、それによって飛び出したレンズがポケットに引っ掛かり出て来ない。シマッタ!馬みたな鹿は飛び跳ねて振り返り、白い尻と白い歯を向け、ヒヒィ〜ンと(は言わないが)嘲笑い、尾で尻をペンペンと叩いて(イメージ)、北の斜面を駆け降りて行った。
エンニオ・モリコーネのあのメロディが確かに聞こえた…。
それはデカイ鹿だった。これまで鷹ノ巣や丹沢、奈良公園で見た鹿とは違う生き物ののようだ。
荷を下ろして、腰も下ろす。ひと登りすればもう雲取山頂上だ。また鹿が現れるのを待ってみるか…。

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今度は間違いなく人だった。40歳辺りの長身男性。ザックにマットを外付けしている。同類の匂いだ。その彼も荷を置いた。山荘で幕営と見受ける。いや、どうだろう。避難小屋かもしれない。先に行って自分の場所を確保せねば。入り口付近がいいのだ。夜の星空のため。こんにちは。挨拶を交わすと先を急いだ。

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霧に包まれ幻想的に。避難小屋まではかなりの急登だ。すぐに足が止まり進まない。追っ手が来る。急げ。汗と鼻水がいっそう激しく流れる。ポケットティシュ2パック目も間もなく使い切る。タオルには新しい汗が入り込む余地はもう無い。やれやれ。上って来た道を見下ろしたが、濃い霧で見えない。扉の手前で呼吸を整える。

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先客がいるかもしれない。ノックをして、失礼しま~す。一番乗りだ。15時丁度。出発して8時間。荷を下ろし、アクエリアススペシャルを飲み干し、ティシュ2パック目を使い切った。
小屋外のベンチで湯を沸かす。景色は無いが山にいるのだ、内ではもったいない。マグカップにリフィルパックの天ぷらそばを入れ、湯を注ぎ3分間の辛抱に入った。あっ!シマッタ!高野豆腐も一味唐辛子も無いじゃないか…

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石尾根をこちらに向かう姿が見えた。点々と散っていてソロなのかグループなのかまったく分からない。
まず、ピンクのコーディネートを決めたオバサマ。50代と見る。続いてストックと傘両方を操るふくよかな女性40代。上ると同時にカメラを向け合っていた。ゴールの歓喜の声を上げていた。と言う事はここで共に過ごすということのようだ。
こんにちは。真っ直ぐ避難小屋に向かうと遠慮なく豪快に扉を開けた。こちらに向き直り、「よろしくお願いします。」こちらこそ。続いて30代であろう独り好青年。「こんにちは!」「いやあ、今日は残念ですね。天気が今ひとつ。晴れて入ればホントいい眺めなんですけどねー。」「3回目なんですよ。あ~あ今日はだめだなあ。」「今日は日原から入ったんですよ。長かったですね。」「ここに泊まるんですか?テント張ろうと持って来たんですけど、天気怪しいですしねえ。僕もここにしようかなあ。悪くないなあ。」「ん~どーしようかな。」そばを啜りながらの相槌を打った。熟年夫婦2組。多分。「皆さんここに泊まるんですか?」「ええ。」「いや僕はまだ。」「そうですか。」そこへ三条ダルミの長身男性もようやく現れた。この賑やかさに戸惑いを見せ、小屋を横目に素通りした。好青年が「まず、山頂見て来ます。それから決めます。」行ってらっしゃい。そして戻っては来なかった。
結局、避難小屋泊はオバサマ2人組。他のみなさまは雲取山荘へと向かったようだ。

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薄暗くなった中で、断熱シートを広げその上に装備を並べた。いや、ただただ散らかっている。それに対してオバサマ達の整理整頓された身の周り。恥ずかしく思えたが、かと言って修正も出来そうにないのでそのままにする。着替えを始めた様子なのでカメラを持って外へ出た。そう言えば山頂に行ってない。まあ目的は山頂よりこの避難小屋。目と鼻の先だが。その前にトイレへ。今まで気付かなかった張り紙。「避難小屋を計画的な宿泊施設として使用するのはやめましょう。」おっしゃる通りです。キレイで居心地良過ぎる。
山頂へ向かう。鹿が山頂方向からと避難小屋方向からと駆け寄っていた。正面衝突寸前で同時に向きを変え斜面を降りて行った。一瞬の出来事。またしてもカメラは間に合わなかった。また現れないかな。山頂と避難小屋の間をウロウロ。小屋からはオバサマ達の賑やかな声が漏れていた。1時間くらい経っただろうか。雨が落ちて来た。戻ろう。

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扉を開けるとオバサマ達の会話が止まった。遠慮なく続けてくれていいのに。かえって気を使う。暗くて表情を伺えないのが一番厄介だ。そしてどうしても背を向けることになる。なので、雨が降って来ましたよ。「そうですか。降って来ましたか。」END 展開せず。夕食はどうするのかな。多少なりとも共同作業して素敵な香りで小屋を充満させるのではと勝手な想像、期待をしたが、それぞれが用意したのものを分け合うことも無く、匂いも音も無く食べていた。何を食べていたのだろうか。気になる。
18時、食べ終えるともう寝袋に収まっていた。もうですか。4月のオジサン達もそうだった。山での鉄則。早寝、早起き、早出。皆様きちんと実践してるようだ。仕方ない、まだ腹は減らないが、音が立つものは今のうちに片付けるか。毎度定番、ドライカレーとオニオンスープ。共にブランドを変えてみた。

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今宵のニューアイテム、ソーラーバッテリーのボトルキャップランタン SOL LIGHT LIGHTCAPナルゲン グローボトルと組む。何かを見る必要は無い。ただ灯すものとして。柔らかい光が良い。
間もなくオバサマたちのイビキが。
さて、この時間をどう過ごそうか、少し動くだけでも音が際立つ。静かに過ごすには。
携帯のワンセグ、テレビニュース。被災地の取材。心が痛む。しかし眠りに落ちるのに時間は要らなかった。

目覚める。23時半。窓に映る暗闇。扉の向こう、外が気になってならない。
扉を開けるとそこには宇宙が広がっている。星が流れてタバスキーが追いかける。
物音を立てぬよう。ゆっくり寝袋を脱ぎ、ヘッドランプをオンにする。
そっと扉を開ける。ゴロゴロゴロ。大きい引き戸のこの音は消すことが出来ない。少しの隙間で手を止めた。霧だけだ。隙間に流れ込んで来た。そっと閉める。ゴロゴロゴロ。オバサマ達のイビキが止まってしまった。ゴメンナサイ。
まあ、時期が悪いか。また来るさ。

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丹波小学校  6:50
丹波天平 8:35〜8:45
サヲウラ峠  9:33
三条の湯 11:45
青岩鍾乳洞分岐 12:10
三条ダルミ  14:15〜14:25
雲取山避難小屋(2,017.1m)15:00
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